トップ > 350Z > Z33チューニングまめ知識

すべてのZ33、CPV35オーナーへ。         Z33コンピューター編

Z33、CPV35が発売されてから早4年を向えます。さまざまなチューニング方法が発信される中。本当に美味しいチューニングとは何なのか・・・。

新しい車には、まだ、だれも知らない秘密のチューニングが隠れています。たとえばZの場合、ノーマルエンジンをスポーツカーユニットとしてとらえた時、その評価がけして高いとは言えない部分があります。
「感動するエンジン」。スポーツカーにとって何より大事なこのフレーズにまつわる問題が多く語られるZの場合、まずこのフィーリング面での向上が皆さん切実な問題としてあるようです。

アミューズではこの問題を早期に解決。そればかりか今までの国産スポーツカーにはなかった感動の性能まで見つけ出す事に成功しています。
このページでは、そのノウハウは勿論。NAチューン、ターボチューン、共に数多く手がけるアミューズの作戦を紹介したいと思います。

コンピューターとマフラーだけ。これだけでZ33,CPV35はスポーツカーに変身します。

車ですから、大金をかければ何でもできます。ただ、遊びとして考えれば、少ないパーツ構成で大きな変化が楽しめた方が面白いに決まっています。
その意味では、Z33はコンピューターとマフラー。この2つのパーツ選びが、後々のスポーツカーライフの楽しさを大きく左右すると言ってもZの場合過言ではありません。


まず、マフラーに関しては、確実なパワーアップと軽さ、そして音質とルックス。 後々のステップアップを考慮したパイプ径設定等(R1チタンは、カム交換までのパワーアップに対応するパイプ径を採用しています。330ps超えるエンジンスペック用R1チタンの設定もあり)、間違いのないもの選びましょう。
ここを間違うと後々買いなおし、なんて事にもなってしまいますので、注意が必要です。

次にコンピューターですが、従来のNAは何をやっても変わらない・・・と言われていた時代とは様変わり。今ではその制御項目の多さは一昔前のターボ車以上。ターボチューンに進む場合でも、このベース項目の制御構築なしには、その本来のポテンシャルを発揮しているとは言えません。


■Z33コンピューター制御系はやわかり表
  純正CPチューン 注1 FコンVプロ サブコン
燃料制御
(ノーマル出力に対しての+、−のみ)
点火時期制御
(ノーマル出力に対しての+、−のみ)
可変バルタイ制御
(e-VTC & CVTC)変更

(ノーマルカムでも中速トルク向上 → 294psモデル&HR-eVTCの場合) 
×
(ノーマル制御に準ずる)
×
(ノーマル制御に準ずる)
ハイカム交換時の
バルタイ制御適正化

(高開度カムがストリートで使用可能に! 

(別途制御装置購入で可)

( 別途制御装置購入で可)
電子制御スロットル制御変更
(目標開度への到達時間をコントロール)
× ×
ハイカム交換時の
アイドル制御適正化

(高開度カムでも安定したアイドリングが可能)
× ×
REVリミッター制御方法 燃料カット
04年9月以降はスロットル制御
点火カットで可能だが
04年9月〜不可
 
REVリミッター変更
(スロットル制御併用の04年9月以降OK)

(スロットル制御併用の04年9月不可)
 
スピードリミッター解除 ×
(別途解除装置使用で可能)
×
(別途解除装置使用で可能)
ノックリタ−ド補正
(ノックセンサーによるE/G保護)

(ノッキングに対する学習制御が可能)

(別途制御装置購入で可)
×
(上記の理由で若干の変化はあり)
水温補正
(水温値によるE/G保護)

(燃料増量、点火時期リタード)

(燃料増量、点火時期リタード)

(上記理由で若干あり)
吸気温補正
(吸気温値によるE/G保護)

(燃料増量、点火時期リタード)

(燃料増量、点火時期リタード)

(上記理由で若干あり)
A/Fフィードバック補正
(排ガスや車両の経年変化にも対応)

(空燃比計別途購入で可)

(データスルーなら純正と同じ)
現車セッティング
(メーカにより対応、非対応あり)
ターボ車等過給エンジン
への制御対応

(ローブースト仕様に限ってはOK)

(燃料、点火時期のみフルコン制御)

(燃料、点火時期のみ補正可能)

注1 純正CPチューンの制御変更内容は、弊社のZ33コンピューターの制御内容です。個々のCPメーカーにより、対応は異なりますのでご注意願います。

美味しいのは絶対NAチューン。
ターボはスーパーハイパワーに対応する部品が出揃ってからが正解です。

いきなりZ33コンピューター制御早わかり表を見ていただきましたが、Z33、CPV35の場合、コンピューターチューンによるパワーやフィーリングアップの要素が多く存在するのが特長です。

とくにスポーツカーユニットにとって大事なレスポンスアップに関しては、新世代NAエンジンの2大キーワードである電子制御スロットルと可変バルタイ制御(CVTC&eVTC)が標準で組み込まれる様になった今、その制御をコントロールできる様になれば、始めからチューニングパーツ(文字どおり調整できるパーツ)がついて来きてしまった様なもの。ちょっと前までは、チューニングにとっては、やっかい物だったこれらのデバイスも、そのCPデータがコントロールできるようになった今、新しいチューニングの救世主となってくれると言っても過言ではありません。

まずはフィーリング面での印象を決定つけてしまうエンジンレスポンスのお話。

従来であればアクセルワイアーでつながるエンジンルーム内のスロットルは、ドライバーがアクセルペダルを床いっぱい踏みつけたと同時に全開(ワイアーで直結だからあたりまえ。逆にタイムラグは作れません)、その時の吹け上がりのレスポンスは、フライホイールマスやエンジンそのものの持つバランス精度と爆発力とのバランスで決まるのが当然です。




しかし、電子制御スロットルのZ33、CPV35の場合、アクセルペダルと同時にはエンジンルーム内でのスロットルは全開になりません。これは過渡特性に代表されるスロットルの非線形制御云々の部分ではなく、その目標開度に到達するまでの時間をコントロールしている為に起こる問題です。従来から語られている非線形特性の存在をイコール、レスポンスの鈍さととらえがちですが。この部分に関しては、ワイアー式の時代から偏芯カムを使うなどして任意の演出が可能でした。
しかしその非線形ラインの座標点それぞれのポイントに到達するまでのスピード(時間)のコントロールはどうだったでしょう。答えはコントロールする事が出来ませんでした。

ワイアーで直接つながれているスロットルバルブの場合、アクセル開度とのラグは作れません。対して電子制御スロットルの場合、自由な非線形ラインの設定は勿論、その座標点上に到達する時間の設定までコントロールする事が出来るのです。いわば前者は、2次元のスロットル軸しか持てないのに対し、後者は3次元の自由度を持つスロットル制御が可能となるのです。

モーターが操るスロットルという部分の誤解からそのレスポンスが劣るような評論も目にしましたが、いまやF1もモトGPも電子制御スロットル。

サーボモーターの応答スピードはワイアー直結と変わらない速度を持っています。

Z33、CPV35のダルなレーシングでの反応は、蛮人でも操りやすいよう、メーカーが設定したZ33コンピューターの想定レスポンス。ですからそのプログラムを決めているデータを変えれば、ウソのようなレスポンスが簡単に引き出せてしまうのです。言い方を替えれば、Z33、CPV35の場合、軽量フライホイールやエンジンのバランス取りを行ったとしても、ノーマルCPのままではある一定以上のエンジンレスポンスにする事は出来ません。

第三の飛び道具。可変バルブタイミングのお話。



Z33、CPV35のチューニングバリエーションを考えた時、決まって言われるのがNAでいくか過給気(ターボorスーパーチャージャー)でいくか・・・です。

この問題を考えた場合、パワーを取るか、レスポンスを取るかという事に悩んでいるわけですが。実はそのどちらをも欲しいのが人間あたりまえ。だからこそ悩みとして皆さん思案して来たわけですが、Z33、CPV35の場合、その常識では思いつかなかった第三の選択枝の存在が重要な意味をもってきます。


その選択枝とはズバリ、可変バルブタイミングを利用したカム交換。

ここで言う可変バルタイを利用したカム交換とは、ストリートでの実用性を考慮したカムプロファイルにおいて、実馬力で310ps、40kg/m!(269ps/34.8kg-atダイノパック係数ゼロ)ものトルク値を可能とする事実。カム交換だけ(圧縮や排気量UPは無)でそれを可能とする部分を言います。

従来の常識でも3.5Lのカム交換ならば310psはいくでしょう。しかしトルクに関しては、310を求めた場合、排気量と圧縮比、そのどちらかでも(たぶん両方)変更しない限り40キロは行きません。

圧縮比10.3のZ33、CPV35の場合、ノーマル排気量のままで310を狙った場合、トルクは35キロが良いところだと思います。だからこそ従来の常識ではあと付けの過給器を付けるとか、排気量や圧縮比アップと言う2つの方法が選択肢として存在していたわけです。

しかし、一方はコストやレスポンスの問題、もう一方もコストを含め、大幅な改造となってしまう点等、結局は二の足をふんでしまうのが現実だったと思います。

しかし新型Zの場合、カム交換だけで上記パフォーマンスが可能になる事実があります。ただ、カム交換といってもZ33、CPV35の場合、エンジンを下ろさなければならない部分もあるのですが、排気量や圧縮アップまでしたメニュー並みの変化がポン付けタービンをつけるのと同等のコストと時間で実現するのですから、十分一つの選択枝として確立されていくと思います。

補足を一つ。

せっかくバルブタイミングをCPにて調整できるのならば、ノーマルカムのまま

バルブタイミングを変更した結果がみなさん気になる事とおもいます。しかしこの部分に関しては、ノーマルカムに対する純正CPのデータは非常に良く出来ていて、全負荷領域ではプラス方向への変化は殆どありません。パーシャル域での若干の変化は出せますが、昔からトヨタのVVT−i(可変バルブタイミング)がそうであったように本当に純正CPのデータを把握した上でバルブタイミングを変更できるチューナーであれば、インテーク側のタイミング変更は、ことノーマルカムに対しては変わらない、と言う見解が殆どであり、ノーマルカム車両のレスポンスアップには、スロットルデータの変更の方がより顕著な変化が楽しめます。ただ、294psモデルと35アニバーサリーの排気側バルブタイミングデータに関しては、NOX対策の為の内部EGR・・・・?かわ分かりませんが明らかにバルタイデータ的に出力を落としている部分が存在します。



この部分のデータ変更に関しては、ノーマルカムのままでも明らかな出力変化が認められ、中間トルクにおいて、2 kg/mの向上をCPデータの変更のみで確認しています。

新時代チューニングのおさらい。

まだ新しいチューニング方法の為、Z33のコンピューターによる制御変更がどの部分に関して有効なのかがピンときずらいと思いますが、ノーマルエンジンのままのレスポンスアップであれば電子制御スロットルデータの変更がもっとも有効であり、次に燃料、点火、若干の部分で可変バルブタイミングデータ(294psモデルの排気側バルタイ制御に関しては、ノーマルカムに対してもCPデータのみの変更で顕著な変化が可能になります)という順にパワーアップ効果が存在します。

次にカム交換をした場合には、上記とは逆にまずはバルタイデータの変更が最重要。純正カムとは違う設計バルタイを持つカムが装着されたわけですから、バルタイデータをCPによって変更していなければ、その効果が発揮できない、と言う生易しい表現を通り越し、現実にはノーマルカム状態よりもパワーダウンしてしまうという笑えない状態に陥ります。しかしこの状態からバルブタイミングを変更していくとノーマル出力は当然追い越し、さらには、前項のような大きな変化をZ33コンピューターは実現します。



この事からも分かる様に、インテーク側のバルブタイミングを変える事の変化は著しく、さらにそれをエンジンの状況にあわせCPにて自在に操れる事実は非常に大きい物があります。

そして最後にもう一つ、カム交換時に必要で大事なCPデータの変更項目があります。
それは、安定したアイドリングという部分の為の電子制御スロットルのコントロール。カム交換=バルタイデータのみいじれば良いように思いますが、実際にはこのスロットルデータの解析度合いがストリートでの快適性とレスポンスUPの両方が楽しめるか否かの鍵を握っています。
具体的には、ダッシュポット補正やアイドリング値の変更となるわけですが(電子制御スロットルの良さはハイカム車両においてでもレーシング直後のエンストやストールを抑え、街乗りでの使い勝手を確保する事が出来るのです)この部分とバルタイデータ、そしてハイスロットルプログラムを含めた、燃料、点火時期のデータ変更がZ33のコンピューターチューンでは必要となります。
当然スロットル制御データの変更が必要となりますが、アミューズではその部分のデータ解析もバッチリです。

ターボよりもNAな本当の理由。

アミューズは、元々(今でも)ターボチューンが得意です。ただZ33、CPV35の場合、可変バルタイやエンジンの排気量を考えた時、今のウチの技術でターボを付けた場合、御願い出ないでっ!と御願いしてもトルクで80kg/m以上、パワーも600ps以上がどう考えても出てしまいます。3.5Lターボというのは本来そうゆう物であり、そこに可変バルタイや電子制御スロットルが組み込まれているわけですから当然の結果なのです。



ただ、その時問題となってくるのはエンジン内部のパーツ達です。コンロッドは勿論、オープンデッキのブロック本体も含めすべて強化品が必要となってきます。
さらにはその部分の強度が確保されたとしても、今度は、ミッションが絶対持ちません。

アミューズが現在NAチューンを勧めているのは実はこの問題が一番大きいかも知れません。コストをかけて過給気を付けたとしても、壊れない範囲(トルクで45kgから50kgがまずはコンロッドの限界でしょう)のブーストに抑えて乗るターボであれば、絶対NAでガンガン回した方が面白いに決まっています。従来のNAの様に排気量や圧縮UP等、多くの合わせ技を駆使しても僅かなパワーUP。自己満足的な変化しか期待できないならともかく。カム交換のみ(従来の常識では最低限圧縮比を上げなければカーンと来ないでしょう、が正解でした)でも前頁の様なパワーアップが可能。ましてやノーマルピストン、ノーマル排気量のままでもニスモのスペック2ヘッドとチタンバルブを組み合わせたうちのZの場合、電子制御スロットルや可変バルタイとの合わせ技によって388ps、トルクで43.7kg(338ps/38kg-atダイノパック係数ゼロ)がNAのままで出ています。フェラーリやポルシェのレーシングエンジンを良く知るレーシングドライバーに取材で乗っていただく機会があったのですが、うちの車のエンジンには相当ビックリされていたのと同時に、面白い!を連発されていました。

スポーツカーとしての資質云々という話まで出てくるエンジンが、実はここまで良くなる事実。最新制御と適切なパーツ選びの組み合わせでZ33、CPV35は最上のスポーツカに変身させる事が可能です。